Benjamin Diamond、Cut Copy、Oppenheimerなど新譜諸々
今日は、未聴だった今年出た新譜アルバムの感想を、まとめて書きたいと思います。
ちょっと聴きすぎて頭も混乱している感じだけど、まとめて感想を書くことで落ち着きました。これからの新譜ラッシュの前にちゃんと聴いておかないとの使命感もあります。
今回はダンサブルなアルバムが多いのかな?とりあえず、よろしければ参考に読んであげてください!
- クルーズ・コントロール/ベンジャミン・ダイアモンド
- ¥2,500
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フランス出身のBenjamin Diamond(ベンジャミン・ダイアモンド)の新作、3作目。前作「Out of Myself」は傑作でした。
フレンチクラブミュージックという肩書きよりは、1曲目の「1000 Lives」で聴けるように普遍的なポップチューンが並びます。そんなにクラブミュージック色は濃くなく、ポップ・ロックソングの曲群が楽しめます。
2曲目の「Still」なんかは曲調はギターポップ風でなかなか爽やかに聴かせてくれます。「Baby's On Fire」みたいなダンスチューンも非常に楽しめます。「The Letter」のようなしっとりとしたアダルトな曲もあって、全般に曲調は多彩です。なかなか楽しめる佳作です。
http://www.myspace.com/presidentbenjamindiamond (←クリック)
- In Ghost Colours/Cut Copy
- ¥1,029
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オーストラリア出身のCut Copyの2作目。前作は独特のザラっとしたポップ感があってなかなか愛聴していました。
今回はかなりバックのビートが強くて、アッパーなダンスミュージック色がより強まった感じですね。「Lights and Music 」とか「Hearts on Fire 」はそんな曲かな。もうちょっとダンス色を控え目にしてくれた方が私は好みなんだけどねー(PV動画をリンクさせておきました)。
1曲目の「Feel the Love」はなかなかキャッチーなポップチューン。全体的にはなんとなくNew Orderを彷彿させるようなメロディーと演奏ですねー。もうちょっとサビ的にインパクトが強い曲が欲しかったところだけど、踊れる曲群であることは間違いないです。
http://www.myspace.com/cutcopy (←クリック)
- Take the Whole Midrange and Boost It/Oppenheimer
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北アイルランド出身のOppenheimer(オッペンハイマー)の2作目。ちょっとエレクトロ風味ながらドリーミーなポップソングを奏でるバンドです。1作目はこちら に記事に書きました。
今回は非常にダンサブルな曲が並んでいます。前作目の柔らかいサウンドより、今作は電子音が強く強調されています。前作よりはちょっと各曲のキャッチーさが薄れているような気がしますね。ダンスミュージックとしての側面を強くしたんでしょうねー、本人たちはクラフトワークとかが好きらしいのでバックのエレクトロサウンドを重視したのかもです。
ドリーミーな「Support Our Truths」な曲がもう2、3曲あれば印象も変わると思うんだけど、やっぱり前作の方が良かったかな。ちょっとスケール感がいきなり大きくなったから今は、多少戸惑っているかもしれません。
しかしながら、ポップで可愛らしい曲を書ける力は、「Look Up 」、「The Blue Rose」や「Before And After The Quake」などの曲からも窺えますし、良いメロディーの曲が並んでいることは確かです。だんだん聴き込めば良くなってくる予感がします。これからもやはり期待したい人達です。
http://www.myspace.com/oppenheimer (←クリック)
- Object 47/Wire
- ¥2,007
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UKのポストロックの老舗バンド。80年代のWire(ワイヤー)はとても好きなのですけど、やっぱり再結成みたいになっている今でも新譜が出ると買ってしまいます。今作は復活作から5年ぶりの作品です。
彼ら独特のちょっと地味で無機質なビート感は相変わらずですけど、近作は曲自体が非常にタイトで想像以上にポップな曲が揃って非常に聴きやすいです。スピード感が加わってより頼もしくなったという感じです。
非常に落ち着きながらも高揚感を持たせてくれ、独特のポップ感が含まれているアルバムになっています。最後の「All Fours」なんて緊張感のあってテンションが不思議にじわっと高まる曲です。
本当に長いキャリアを持つ彼らですけど、相変わらず切れ味がある曲が揃った良作です。ドラムとギターの絡み合いも聴かせてくれます。これはぜひとも過去のWireを知らない人でもお勧めできます。これを聴いて良かったら、是非80年代の「Pink Flag」や「154」などのアルバムも手に取っていただきたいです!
http://www.myspace.com/wirehq (←クリック)
- Mudcrutch/Mudcrutch
- ¥1,859
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Tom Petty(トム・ぺティ)が在籍していたバンド、Mudcrutch(マッドクラッチ)の38年ぶりの再結成アルバム。というか、過去にシングルみたいのは出しているみたいですけど、フルアルバムの発表は初です。
アルバムから「Scare Easy 」、「Orphan Of The Storm 」、「Crystal River 」、「The Wrong Thing To Do 」、「Lover Of The Bayou 」(The Byrdsのカバー)、「Topanga Cowgirl 」などの曲がYouTubeでUPされています。是非、クリックして観てみてください!「Crystal River」は長尺ながら名曲です。
新しいといった側面はないですが、非常に新鮮な感じのサウンドです。全曲、ルーツ探索のようなアメリカンロックで通しており、非常に瑞々しい出来です。ギターの音がなんとも印象的です。
オーガニックな手触りと言うか、土臭い感じもありますが、サウンドもトム・ぺティの歌も嫌みなくスムーズに聴きとおせます。懐かしさを感じつつ、アメリカンロックに対しての前向きな姿勢も感じられる好盤です。
新譜をあんまり聴かないアメリカン・ルーツロックを好む人にも良い感触を得られると思います。聴いていてとても小気味よく、気持ち良い感じがするアルバムです。
http://www.myspace.com/mudcrutchmusic (←クリック)